パラサイト ラブ
太一さんは一緒に牛丼を食べたテーブルを壁際に寄せて、クローゼットから布団を出すと自分の布団の隣に敷いた。
「干したの随分前だからかび臭かったらごめんな。めったに客も来ないからさ」
「充分です。ありがとうございます」
横になってみると布団は確かにぺたんこだったけれど、かび臭くはなかった。
これならぐっすり眠れそう。
太一さんは天井からぶらさがる蛍光灯の紐を二回引っ張り、豆電球の小さな明りにして自分も布団にもぐった。
「おやすみ」
私に背を向けた太一さんが言った。
私も彼とは反対の向きに寝返りを打ち、「おやすみなさい」と返して目を閉じた。
だけど……昼間眠ってしまったからだろうか、私は上手く寝付けなくて、しばらく目を開けたままぼんやりしていた。
すると太一さんの寝ている方から布団を剥ぐような音がして、トイレかなぁなんてぼんやり思っていると、私の上に大きな影がかかった。
「………太一さん?」