午前0時、夜空の下で
さらりと揺れる灰色の髪に、薄い水色の瞳。

育ちの良さが、全身から滲み出ている。

一見冷たそうに見えるが、彼を取り巻く空気はひどく優しいものだった。

ミスティアがゆっくりとお酒に手を伸ばす。

彼はやわらかい微笑みを浮かべたまま、その姿を見守っていて……、……。

ふと、心は目を瞬く。

「……私、アシャンに呼ばれてるんだった! ごめんミスティア、もう行くね。伯爵さま、どうぞごゆっくり」

突然思い出した風を装って、心はいそいそとその場を離れた。

ミスティアはキョトンとした表情で心を見送り、カルヴァローネ伯爵は小さく苦笑する。

一方、心はというと、パタパタと休憩場へ駆け込んだ。
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