午前0時、夜空の下で
痛みのあまり涙目でそう漏らした心に、二人はニヤニヤと笑いながら頷いた。

「吸血族は血を飲むことで生きてるけど、魔族は別に、血なんか飲まなくても生きていけるやん。男が女の血を飲むのは、それだけ相手を求めてるってコトよ」

にんまり笑ったまま、ミスティアが心の首元に手を伸ばす。

「ココにはまだ男女の機微を理解するんは早かったかなー? さすがにほとんど消えちゃってんけど……まだうっすら残っとるで?やらしー噛みアト」

心は慌てて首元を肩掛けで被った。

「隠さんでもいいのにー。そう言えば、レイン……じゃなくて、カルヴァローネ伯爵も、似合ってるってさ。その格好」

ミスティアはチラリと心に目を向ける。

その瞳に見えるのは、からかいの色。

心は顔を真っ赤に染めて押し黙った。
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