午前0時、夜空の下で
「ココは最近、よう泣くなぁ……」

ポツリと呟かれたそんな言葉に、心はやっと自分が泣いていたことに気づいた。

「どうしようミスティア……帰りたいけど、帰りたく、ない……」

帰るのが恐いと肩を震わせ、しゃくりをあげる心を、ミスティアはそっと抱き締めた。

妃月には、逢いたい。

――でも、カザリナが怖い……。

カザリナとメイジーが心に仕向けた行為は、彼女に深く恐怖心を植えつけていた。

「あんなぁ……ココ、」

ミスティアはゆっくりと心の背中を撫でながら、口を開く。

カルヴァローネ伯爵は、心の様子に気を利かせたようで、いつの間にか部屋には二人きりとなっていた。
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