午前0時、夜空の下で
彼はそんな言葉を心が信じるとでも思っているのだろうか。

握った拳が、怒りでカタカタと震える。

「下手な嘘つかないで!!」

渦巻いていた感情が、ついに爆発した。

まっすぐに見つめてくる目が恐い。

「ごまかさないで!!」

何を考えているのかわからない、漆黒の瞳が恐い。

「お願いだから、本当のことを言ってください……」

か細いその声に、妃月も苛立たしげに口を開く。

「嘘などついていない。夜会の夜、私はお前を待っていた」

「……嘘です」

「本当だ。お前は私が信じられないのか?」

鋭い一言に、心はぐっと唇を噛み締める。

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