午前0時、夜空の下で
身勝手な命令で母国に帰れないのだから、無理もない。

「黎明館で働くのは楽しいけど、レイン様たちを見るとやきもきするのよね。二人の身分に問題がある訳でもないし、どう見たって両想いだし……とにかく早く連れて帰らないといけないし」

「身分に問題……ないの?」

相手が皇子となると、いろいろと反対する人もいるのではないだろうか。

以前、ノーラと話したことを思い出した心は、小さく首を傾げた。

この世界では男女の権力が逆転したりと、婚姻による影響はかなり大きいはずだ。

「……レイン様は、いつでもミスティアを自分のモノにできるからこそ、なかなか動けなかったのよ」

疲れ果てた笑顔を浮かべたノーラは、お茶を飲みながら話そうと立ち上がった。
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