午前0時、夜空の下で
恐怖の所為か震えている声に、キシナは顔を顰める。

「その装束……貴様、琅の者か?」

その言葉に、ハッとしたように顔を上げた。

立っているのは、まだあどけなさを残す少女だ。

「レ、レイン様がノーラ様に文を……」

「部屋を間違えたのか」

キシナが呆れたように溜息をつく。

ますます縮こまる少女に同情の眼差しを向け、心はノーラを呼ぶため部屋を飛び出した。



ひっそりと布を持ち上げ、少女を目にしたノーラは目を吊り上げる。

「部屋を間違えたって!!」

深夜に怒鳴り声を上げたノーラの口を、心は慌てて塞いだ。

「落ち着いて! ノーラ、みんな寝てるから」

心の言葉でなんとか我慢したものの、ノーラは無言で少女を睨む。
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