午前0時、夜空の下で
「お城なんて、生まれて初めてや……」
馬車から下りた彼女の前にそびえ立つのは、泰然とした雰囲気を醸し出す城。
見晴らしの良い場所に建てられた山城である。
黎の城は荘厳な城塞によって囲まれており、ミスティアたち庶民は近づくことすらできなかったため、ここまで間近に城を目にするのは初めてだった。
雰囲気に呑まれつつも、ミスティアたちは待っていた迎えの者と挨拶を交わす。
使用人たちが出入りしている勝手口のような扉から城の中に入り、ノーラたちは目の前に伸びる長い回廊を進んだ。
城の中は迷路のように入り組んでおり、数えきれないほどの角を何度も曲がる。
外はすでに星が輝き始め、暗い回廊は月明かりに満ちていた。
「……ミスティア、レイン様に帰国の報告をしたら、私は一旦外に出てるから。まずは二人で話して」
ノーラの言葉に、ミスティアは一瞬、足を止める。
「アンタの恋は、まだ始まってすらない。ココが消えてうやむやになってたけど、一歩を踏み出すためにここまで来たんでしょ?」
馬車から下りた彼女の前にそびえ立つのは、泰然とした雰囲気を醸し出す城。
見晴らしの良い場所に建てられた山城である。
黎の城は荘厳な城塞によって囲まれており、ミスティアたち庶民は近づくことすらできなかったため、ここまで間近に城を目にするのは初めてだった。
雰囲気に呑まれつつも、ミスティアたちは待っていた迎えの者と挨拶を交わす。
使用人たちが出入りしている勝手口のような扉から城の中に入り、ノーラたちは目の前に伸びる長い回廊を進んだ。
城の中は迷路のように入り組んでおり、数えきれないほどの角を何度も曲がる。
外はすでに星が輝き始め、暗い回廊は月明かりに満ちていた。
「……ミスティア、レイン様に帰国の報告をしたら、私は一旦外に出てるから。まずは二人で話して」
ノーラの言葉に、ミスティアは一瞬、足を止める。
「アンタの恋は、まだ始まってすらない。ココが消えてうやむやになってたけど、一歩を踏み出すためにここまで来たんでしょ?」