午前0時、夜空の下で
「ミスティア……」

レインが黎明館での日々を思い出したのか、苦しげに水色の瞳を揺らす。

「もう、間に合わんと? もう……遅いと?」

不安げな声を出し、思わず一歩後退さったミスティアを、レインはとっさに抱き寄せた。

「本当に、よろしいのですか……」

何かを耐えるかのように、レインは低く擦れた声を出す。

「……ん」

何が、とは口に出さず、ミスティアは小さく、しかしはっきりと頷いた。

無意識に息を止めたまま、頬を紅潮させたミスティアをじっと見つめていたレインは、やがて諦めたように大きく息を吐き出した。

「あなたを愛しています。……もう一生、手放せません。覚悟してくださいね」
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