午前0時、夜空の下で
しんと静まり返った部屋で、心は気まずそうに視線を揺らしたが、男はその様子をただ見つめるだけ。

口元は先程と同じように、面白そうに歪んでいる。

「……。……あ、あの……」

沈黙に堪えきれず、声を発した心にも、ただ目を細めるだけで言葉を発しない。

困り果てた心は、迷った末に男に近づこうと一歩を踏み出して――しまった、と思ったときには遅かった。
< 34 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop