午前0時、夜空の下で
「っ、うわっ……!!」

べしゃっと、またしても色気のない声を上げて無様に転んでしまう。

情けなさに頬を染めつつ、恐る恐る顔を上げると、呆気にとられた表情で心を見る男の姿が目に映る。

手を貸してくれるクロスリードやアルジェンがいないため、心は素早く立ち上がると、なかったことにしようと平静を装った。

だが、そんな無茶が通用するはずもなく。

「……っく…くくっ……」

目の前の男は顔を伏せると、可笑しそうに肩を震わせた。

笑われると思っていなかった心は、驚いて固まってしまう。
< 35 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop