午前0時、夜空の下で
心の成長をはっきりと感じ、キシナは小さく口角を上げた。

「でもね、キシナのことは信じてもいいかもしれないって……」

「言わなくていい」

心の言葉に迷いを感じ取ったのか、キシナはサラリと遮った。

瞳を閉じて周りの気配を探り、誰もいないことを確認すると静かに目を開く。

「おっしゃる必要はありません。……ココロ様」

「――……」



一瞬。

時が止まった。

ゆっくりと、心の目が大きく見開かれる。

膝をつき頭を垂れるその姿は、まさに忠誠の証。

「私は魔王陛下より、ココロ様の護衛官に任じられました。これまでの度重なる無礼、どうかお許しください」

――妃月さま。

心はきつく目を閉じ、溢れそうになる涙を堪えた。
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