午前0時、夜空の下で
てっきりキシナの魔力が働いているのだとばかりと思っていた心は、静かに息を呑んだ。

反乱の真っ最中にもかかわらず、心たちは無傷だ。

切り掛かってくる傭兵がいないことで、心も不審げに辺りを見回した。

そしてようやく気づく。

……心に切り掛かろうとした傭兵が、直前で何らかの力によって地面に引き摺り倒されていることに。

「キシナ……これって……」

「守られてるな」

言い切ったキシナは、感じる気配に眉をひそめた。

「……理由はわからないが、夜族の気配がする」

小さな声で紡がれた言葉に、唖然とした表情でキシナを見つめた心だったが、視界の端に映った光景に口を噤む。

ようやく追いついたリーダーたちは、駆け抜ける先に待ち構えていた軍隊を真っ直ぐ前を見据えていた。
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