午前0時、夜空の下で
キシナは琅の医師たちに加わり、ミルフィーユの治療を行っている。
城へ向かう途中、微かに手を震わせていた心の耳元で、キシナはそっと囁いた。
『……落ち着け、動揺するな。私の一族は代々医学の研究をしているんだ。医師になる者も多いし、私も黎で軍医だった。だからわかる。――ミルフィーユは大丈夫だ』
最後の一言に、ギュッと拳を握り締める。
『絶対とは言えない。大分出血していたし、楽観できる状態じゃない。それでも、お前は毅然としていろ。……あの方に相応しくなりたいのなら、堂々としていろ』
心は肺の中の空気をすべて吐き出すと、しっかりと顔を上げた。
黎は賢者たちが数多く集まり、膨大な書物を有する国だ。
城へ向かう途中、微かに手を震わせていた心の耳元で、キシナはそっと囁いた。
『……落ち着け、動揺するな。私の一族は代々医学の研究をしているんだ。医師になる者も多いし、私も黎で軍医だった。だからわかる。――ミルフィーユは大丈夫だ』
最後の一言に、ギュッと拳を握り締める。
『絶対とは言えない。大分出血していたし、楽観できる状態じゃない。それでも、お前は毅然としていろ。……あの方に相応しくなりたいのなら、堂々としていろ』
心は肺の中の空気をすべて吐き出すと、しっかりと顔を上げた。
黎は賢者たちが数多く集まり、膨大な書物を有する国だ。