午前0時、夜空の下で
「カルヴァローネ伯爵……ううん、レイン皇子。この反乱が起こったのは、ウィーザーだけの所為じゃないですよね? 黎に奴隷制がないのに、琅にはあるなんておかしいじゃないですか! 黎にないということは、魔王陛下がそれを良しとはしていないからでしょう? 今回の反乱は皇族にも責任があるんじゃないんですか? リーダーを死刑にしたとしても、きっとまた反乱が起こるのに――」

「ココ、やめろ」

言い募ろうとした心を、リーダーが穏やかな声で遮った。

「こうなることはわかってやってんだ。奴隷制度をなくすことは、この国に貴族がいる限り不可能に近ぇ。んでも、今回の反乱を口実に奴隷の最低限の権利保護や、不当な人身売買を禁止する程度なら可能なはずだ」

「……あなた方にはすべてお見通しなんですね」

苦しげな表情で笑みをつくったレインへ、心は問い掛けるように視線を向ける。
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