午前0時、夜空の下で
「そっか! なんか見覚えあると思ったら……あの時の美女ってジュリアだったんだ!!」

あの日の出来事が原因で、ミスティアはようやくレインを意識したのだ。

今思うと、あの日から事は動き出していたのかもしれない。

「確かに黎明館の前でジュリア殿とお会いしましたが……挨拶しただけですよ。彼女はあのノースヴァン家のご令嬢ですから、何度かお会いしたことがありましたので」

それが何か、と首を傾げるレインを尻目に、ミスティアは虚を突かれたように瞳を丸くした。

「ノースヴァン家って……黎国屈指の貴族やん」

「貴族!?」

溜まり場で行動を共にしてきた心は思わずジュリアを凝視したが、どことなく納得もしていた。
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