午前0時、夜空の下で
しかしジュリアの意味深な笑みが、頭の隅にちらつく。
「そもそも、魔族は潜在的に魔王を慕うから、特に強い魔力を有する八大国の王族は黎との関係を――いいえ、魔王に近づくことを望む。その最も簡単な方法が……魔王陛下の妃になること」
「――っ、」
心は思わず口元を手で押さえ、口唇を尖らせていたミスティアがあっと声を上げた。
「もしかして、選ばれし姫君って魔王陛下の妃に選ばれるっちゅうことなん?」
「そうよ。妃になって子どもを授かることができれば、自国に魔王の血を取り入れることも可能だからね。――正確には、側室だけれど」
ジュリアの言葉を耳にしながら、心は必死で身体の震えを押さえ込もうとしていた。
黎王にも側室がいるかもしれないと、予想しなかったわけではない。
国王なら、子を産ませることも義務なのだと、知らなかったわけではない。
「そもそも、魔族は潜在的に魔王を慕うから、特に強い魔力を有する八大国の王族は黎との関係を――いいえ、魔王に近づくことを望む。その最も簡単な方法が……魔王陛下の妃になること」
「――っ、」
心は思わず口元を手で押さえ、口唇を尖らせていたミスティアがあっと声を上げた。
「もしかして、選ばれし姫君って魔王陛下の妃に選ばれるっちゅうことなん?」
「そうよ。妃になって子どもを授かることができれば、自国に魔王の血を取り入れることも可能だからね。――正確には、側室だけれど」
ジュリアの言葉を耳にしながら、心は必死で身体の震えを押さえ込もうとしていた。
黎王にも側室がいるかもしれないと、予想しなかったわけではない。
国王なら、子を産ませることも義務なのだと、知らなかったわけではない。