午前0時、夜空の下で
「ヴェルディ、ミスティアを解放しなさい。無罪放免にすることは不可能ですが、ウィーザーの頭領たちには国外追放を命じます。そしてココ、あなたには城に入ってもらいます。……第五皇女、ヴェルディとして」

「……兄様!」

ヴェルディは剣を床に落とし、力尽きて床に踞った。

解放されたミスティアは呆然とレインを見上げている。

「……ベル。このような騒ぎを起こしたあなたを、見過ごすわけにはいきません。あなたへの処罰は、城からの追放。そしてココ、あなたには第五皇女として黎に嫁いでもらいます。異論は、ないですね?」

「レイン皇子……」

「一国を担う者として、この判断は間違っているかもしれません。……ですが兄として、あなたに感謝します」

真摯な眼差しを向け深く頭を下げたレインに、心は首を振った。

そしてそのまま視線を移し、ミスティアを見遣る。

「……ミスティア、」
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