午前0時、夜空の下で
キシナは空を見上げ、表情をより険しいものへと変える。
「そう、陛下の態度だ。……おかしいと思ってはいたのだ。心様のことを報告したにもかかわらず、何の返答もない。
それに――」
天候が、荒れている。
「心様がいらしてからしばらく、陛下の御心は落ち着いておられた。いなくなった後も多少曇り空が見られる程度で、それでもこれ程ではなかった。
……こんな豪雨、私は初めてだ」
キシナが眉をひそめて空を睨む。
クウェンは琅で豪雨を経験したため失念していたが、黎では王の御心に天候が左右されるのだ。
このような豪雨は未だかつてないほどに黎王の御心が乱れていることを示していた。
黎では晴れることはほとんどないが、急激な天候の変化もないため、国民は天候によってもたらされる災害を経験する機会がない。
今回の豪雨で土砂崩れなど災害の発生は避けられない上に、黎はその対処に不慣れだ。
「そう、陛下の態度だ。……おかしいと思ってはいたのだ。心様のことを報告したにもかかわらず、何の返答もない。
それに――」
天候が、荒れている。
「心様がいらしてからしばらく、陛下の御心は落ち着いておられた。いなくなった後も多少曇り空が見られる程度で、それでもこれ程ではなかった。
……こんな豪雨、私は初めてだ」
キシナが眉をひそめて空を睨む。
クウェンは琅で豪雨を経験したため失念していたが、黎では王の御心に天候が左右されるのだ。
このような豪雨は未だかつてないほどに黎王の御心が乱れていることを示していた。
黎では晴れることはほとんどないが、急激な天候の変化もないため、国民は天候によってもたらされる災害を経験する機会がない。
今回の豪雨で土砂崩れなど災害の発生は避けられない上に、黎はその対処に不慣れだ。