午前0時、夜空の下で
やがて黒髪を揺らしてカルマが顔を傾け、クスリと穏やかに笑む。

心はなぜ笑われるのかわからず、顔を顰めた。

「申し訳ありません。我ら夜族にそのような態度をとる方は珍しくて、つい。
……我らは魔王に次ぐ高貴なる血を頂く一族。そんな我らの使役を断る魔族などおりませぬ」

黒銀の瞳が細まると、ただでさえ老成した雰囲気をもつ少女が一層大人びて見えた。

「襲撃の件は、貴女様を主と知らず判断してしまった私に責任がございます。
どのような処罰も受ける覚悟でございます。
どうぞ何なりとお申し付けくださいませ」

粛々たる様子で深々と頭を下げられてしまったら、心はもうそれ以上咎めるわけにはいかない。

その上、人に何かを命令することに慣れているはずがなく、心は押し黙った。

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