午前0時、夜空の下で
「あなたのお祖母様である深雪様は、もう一人の監視役であった白露様……人間界では佐伯と名乗っていたようですね。
そのお方とともに、人間界で陛下の監視を始めました。
お二人は天王の傍近くに仕えており、大変強い天力をお持ちでしたが、結界を造っても陛下の力を完全に抑えることはできませんでした。
ですが人間界でしばらく過ごすと、陛下は力を抑えるため自ら結界の中に入り、眠りについてしまったそうです」

「……妃月さまは、自分からわざと封印されたっていうの? そんなことって……。
それに、佐伯さんが天族だなんて」

夢物語のような話に思わず心は笑うが、カルマはそっと目を伏せた。

「陛下のお考えはわかりません。ただ、あなたのお祖父様はおそらく何らかのことを感づいていらっしゃったと思います。
……深雪様は決して、お祖父様に嘘をつこうとはなさいませんでした。
記憶を操作することもなく、ただお傍にいらしたそうですから」

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