教組の花嫁
(小波は、ホテルの一室で男と密会をしている)
美和が心の中で呟いた。
美和はエレベータで6階に上がった。そして、このホテルに昨日から宿泊しているほのかに、携帯で電話を入れた。
「もしもし、日吉です。星野さんの後を付けたら、どこに行ったと思います」
美和がほのかの興味を持たせるように言った。
「どこに行ったの」
「ホテル泉の607号室なんです」
「私の上の部屋に入ったの。誰といるの」
「北河圭介。この男性、ほのかさん知ってます」
(小波が男と密会か。北河圭介・・・)
ほのかには、北河圭介と言う名前に、心当たりは無かった。
「知らないなあ。でも、日吉さん、よくやったわ。今からそこに行くから、待っててね」
暫くすると、背の高い清掃のおばさんが現れた。
おばさんは601号室のドアを、雑巾で拭いている。