教組の花嫁
足を一歩踏み入れると、そこはまるでバーだった。
このバーが、北の新地にあるとしても全く違和感は無かった。
中は、棚に高級洋酒がズラリと並べられ、L字形のカウンターに椅子が10脚ほど並べられている。
高級な応接セットが2セット。部屋の雰囲気も重厚でセンスも悪く無い。
藤色に花模様が白抜きされた着物を、粋に着こなしている百合葉。彼女がカウンターの中に入ると、思わず小波は見とれてしまった。
「新地のバーに来たみたい」
小波は小さく呟いた。
「ママは本物のママみたいや」
純がうっとりとした顔をして囁いた。