教組の花嫁

 「千葉だけど・・・」
 「・・・」


 ほのかが無言で電話を取った。
 ほのかは、ウイスキーを飲んでいた。


 失踪以来、ほとんど仕事が無い。たまに声が掛かっても端役ばかり。
 ほのかのプライドが、そんな仕事を意地でも蹴った。すると、そんな仕事まで来なくなった。


 ほのかは、男に逃げ酒に溺れた。

 最初はほのかと同等クラスか、少し下のクラスの男優。それが、尽きると、見境無く知り合いの男を漁った。


 そんな男からも見捨てられ、酒の空瓶を増やしている所に、電話が掛かって来た。
 ほのかは電話に出るか迷った。


 (いったい・・・誰や)


 気になって携帯電話に手を伸ばすと、ほのかがぼんやりとした目で相手を確認した。







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