教組の花嫁
「瞑想だなんて。今はただの真似事ですわ。真似事から、少しずつ形を身に付け、瞑想本来の深みに移行して行こうと思っています」
「さすがだね。千葉君は。私が思った通り、いやそれ以上だ」
百合葉は、道心の満足そうな顔を見て乳母になって良かった、と実感した。
百合葉が手早く酒の準備をした。
永命の冷。
肴は半干しのするめ、竹輪にきゅうりを挿したもの。
道心が、美味そうに酒を飲んだ。
「乳母は千葉君にして正解だったね」
「まだ、わかりませんわ」
「永心のこれから先が楽しみだね」
道心が目を細めて言った。
「永心様は教祖様の血を受け継いでらっしゃいますから、私も楽しみですわ」
「血を受け継ぐ」
道心が、百合葉の言葉に鋭く反応した。