教組の花嫁
「永心様は教祖様にそっくり。とりわけ爪なんか、教祖様と瓜二つですわ」
百合葉が、永心の指の爪を道心の手に近付けた。
「ほら、相似形でしょう」
「えええっ!」
「とても信じられない」
道心が自分の手と、永心の手を並べ、爪の形に目を凝らした。
「親子って怖いものですね。顔だけでなく、爪の形や動作まで似るんですね。永心様の動作を見て、私、時々、吹き出してしまいますわ。だって、永心様ったら、まるで道心様なんですもの」
百合葉は、永心の動作を思い出して思わず笑ってしまった。
(永心は俺の子?俺の子だったのか。小波はなぜ嘘を付いたのか。なぜだ)
道心は、まじまじと永心を見詰めた。