教組の花嫁
ほのかが立ち上がった。
小波は思わず新聞で自分を隠した。
ほのかはラウンジから出ると、ホテルのエレベータに乗った。
急いで小波もエレベータの前に行った。
ほのかが乗ったエレベータは、5階で止まった。
「ほのかは、このホテルに泊まっているのか」
ほのかが下りた階を確かめると、小波はひと通りの少ないホテルの隅に行った。
小波は携帯電話を取り出すと、以前勤めていた出版会社の山村編集長に電話を入れた。
「もしもし、ご無沙汰しています。星野です」
「いやあ星野君。久し振りだね。元気かい」
電話の向こうから山村編集長の声がした。