教組の花嫁
「元気です。実は、今日電話したのは、スクープが取れそうなんです」
小波が弾んだ声を上げた。
「何のスクープだね」
「嶋中ほのかを見つけたのです」
「失踪中の嶋中ほのかか」
山村編集長は興味を持ったのか、語気を強めた。
「はい、そうです。私に記事を書かせてもらえませんか」
「君はいまどこにいるのだ」
「西宮です」
「西宮?」
「甲子園球場のある西宮市です。大阪からすぐ近くの・・・」
「ああ・・西宮か。ほのかは関西にいるのか。そうだな。いいだろう。で、ほのかはどこに潜んでいるんだ」
「西宮のホテル泉です」
「わかった。いまから、カメラマンをそちらに大至急で向かわせる。着いたら電話をさせるから、君はそこにスタンバイしていてくれ」
「わかりました」
小波はわくわくしながら電話を終えた。