教組の花嫁
 「じゃ、私の荷物を持ってきたら、キーを渡すわね」


 「俺も編集長に電話して指示を仰ぐよ。星野さん、今回の仕事楽しかったよ。本当にありがとう」

 「こちらこそ。いろいろとありがとう」


 小波が北河に礼を言った。


 小波はほのかを捜す前に、一度阪神西宮駅近くの自宅に帰り、入浴し、少し仮眠をしてから、もう一度出直そうと思った。

 ひと仕事終えた後の疲労感が、小波にはたまらなく心地良かった。
 小波は自室で少しの時間、仮眠を取った。



 小波は少し仮眠をしたせいか、また元気になった。


 パンパンパン。


 着替えながら頬を両手で叩き、小波は自分に気合を入れた。そして、自宅マンションから自転車で、『命の泉』西宮本部に元気良く飛び出した。




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