“隣の不可思議くん”


彼がくしゅんっとくしゃみをすれば、別人の男性が目の前に現れた。



「すみませんね。」


「いえ・・。」



ご先祖様が愛した男性。逢えるはずもないのに今目の前にいる、それはとても不思議なことです。



「皐月によく似ていらっしゃる。」


「あの・・皐月さんはどのような方だったんですか・・?」



容姿は自分とそっくりということは祖母にも言われたことがある。



「そうですね・・とても明るくて優しい女性でした。」



澄羅の表情はとても柔らかいものであった。


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