眠り姫の唇


「やー…これと言って…」


「言え。」


怖い、怖すぎる。


いつも家でゴロゴロしてる岩城しか知らない瑠香は、今目の前にいる人が本当に同一人物かどうか疑った。


「1から全部言え。」



ひーっ

恐怖で背筋が伸びる。


岩城にそう言いわれてガシッと肩を掴まれた瑠香は、掻い摘んで先ほどの出来事を喋った。














「…って感じで、失礼な人でした。とりあえず口臭かったです。」


「…。」


おどおどしながら説明するが、人に喋らせといて、岩城は始終無言を貫いている。


「…。」


「…。」


「…あの、そろそろ仕事に戻っていいですか?」


出入りの激しい職場だからサボっていると気付かれないかもしれないが、それでも残った仕事は残業として自分の肩に落ちてくる。


「…岩城さん?」


「アイツはアイツでシバかないといけないが、お前にもお仕置きが必要だな。」


「へ?」







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