眠り姫の唇
「どこが軽いのよ。あんたは岩よ。岩のように硬い女よ。」
ため息をつきながら自分のパスタにリサはフォークを突き刺した。
それを合図にずっとお預け状態だった瑠香はやっとの思いでふわふわオムライスにスプーンを入れる。
「はあ。岩城さんが可哀想。どんだけ我慢されているか。早くヤっちゃえばいいのに。」
さんさんとした昼間に全く合わない単語に瑠香は思わずオムライスを吹きそうになる。
「ちょ、やめてよね!」
瑠香は周りにキョロキョロ目線を走らせながら、リサをたしなめた。
「なーによ。処女でもないくせにカマトトぶってんじゃないわよ。」
じろりと細目で睨まれて瑠香はまた小さくなる。
「だれもカマトトぶってないわよ。一応付き合ってる事になってるし。…それに、キスはするし。」
「で?テクはどう?」
「だーから、昼間からやめてってば!」
顔を真っ赤にしながら睨む瑠香をみて、リサはムフフとオヤジっぽく笑った。
「へーー、そんなにいいんだぁ。んじゃなんで先に進まないのよ。」