眠り姫の唇


「私の事どう思ってるのか良く分かんない状態で抱かれるなんて、絶対ヤダ。」


ムスッとしながら答える瑠香に、今度はリサが眉を寄せる。


「あんたねー。さっきは抱かれてもいいかなって言ったり、絶対ヤダって言ったり。矛盾してるわよ?」


「知らないわよ。」


ブスッと最後の一口を押し込めながら瑠香はもぐもぐ答える。


「はぁ。変な所でプライド高いんだから。そんな余裕ぶってたらね、急にトンビみたいな女にご馳走もってかれるんだからね!」


「トンビ?」


瑠香はうーんと朝の事を思い出し、リサに向き直った。


「あのさ、私と岩城さんの噂ってどれだけ広がってんの?」


「うーん、それは良くわかんないけど、瑠香の友達の私の耳にまで入るぐらいだから、結構な量なんじゃない?」


リサはほっぺに指を当てながら天井を見る。


「あのさ、今朝、私エレベーターから誰かにドンって押されて転けたのよね。」


「え!誰に誰に!?」


そんなに噂が広まっているなら。


まさか岩城関係か?と瑠香は疑っていた。


なんせ岩城はこっそりモテる。






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