眠り姫の唇
どうしようどうしようどうしよう。。
ちゃんと信じるって決めたのに、こんな事でこのざまだ。
自分が情けなくてイヤになる。
でも…、やっぱりどう考えても岩城がそんな人には見えない。
頭の中の桜子と岩城の映像と、さっきまで耳を真っ赤にしていた岩城が全く結び付かない。
しかし、男の人ってやっぱりそういう生き物なのだろうか。
目の前に美しいご馳走があれば、やっぱり食べちゃうのであろうか。どんな生真面目な人でも。
泣きそうになりながら、瑠香は無意識に携帯を握り締めて玄関を出た。
……
近くのコンビニの前で、学生みたいにしゃがみこみ、震えながら電話する。
電話の向こうの呼び出し音が、やたらと明るく聞こえた。
「もしもし?瑠香?どしたの?」
「……リサ。」
瑠香は、リサの名前を呼んだだけで、我慢していた涙がこぼれた…。