眠り姫の唇


どうしようどうしようどうしよう。。


ちゃんと信じるって決めたのに、こんな事でこのざまだ。


自分が情けなくてイヤになる。


でも…、やっぱりどう考えても岩城がそんな人には見えない。

頭の中の桜子と岩城の映像と、さっきまで耳を真っ赤にしていた岩城が全く結び付かない。



しかし、男の人ってやっぱりそういう生き物なのだろうか。


目の前に美しいご馳走があれば、やっぱり食べちゃうのであろうか。どんな生真面目な人でも。



泣きそうになりながら、瑠香は無意識に携帯を握り締めて玄関を出た。





……




近くのコンビニの前で、学生みたいにしゃがみこみ、震えながら電話する。


電話の向こうの呼び出し音が、やたらと明るく聞こえた。



「もしもし?瑠香?どしたの?」


「……リサ。」


瑠香は、リサの名前を呼んだだけで、我慢していた涙がこぼれた…。





< 247 / 380 >

この作品をシェア

pagetop