眠り姫の唇


コンビニでアイスだけ買って、そっと岩城の部屋に戻る。


どうやら岩城はまだ寝ているようだった。

相当疲れが溜まっていたのであろう。

例のものをリサに言われた通りビニール袋にいれて、自分のカバンにしまう。

…それを上からのぞき込むと、ただのゴミに見えたので、冗談半分でその袋にマジックを使って“遺留品”と書いた。

その間抜けな字に、一人でフッと笑う。


笑うことが出来た自分に少しホッとした。


「遺留品て何なんだ…」


自分で書いておいて、あまりのセンスの無さに肩が震える。



岩城の洗濯物を夜でも静かな最新式の洗濯機で回して、鍋にカレーのルーを割り入れる。


テーブルの上に準備して、部屋に戻った。


岩城を起こそうと思ったが、リサに言われた事を思い出し、泥棒になった気持ちで岩城のプライベートな棚を漁る。


確か、…ここから取り出していたような。


意外と簡単に箱を見つけて、そこから一つ拝借する。


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