眠り姫の唇
いつも先に寝てしまう岩城が珍しく瑠香にそっと声をかけた。
「…お前さ、よくサクラに、こだわってるけど。」
「…はい。」
「なんかあったのか?」
「…………。」
やっぱり聞こえていたのか。
安心する腕に絡まりながら、瑠香はどういったものかと少し悩んだ。
今まであったこと、岩城に話すべきか?
うーん。
余計に話がこじれそうだ。
「岩城さん。質問していいですか?」
クルリと岩城に向き直りながら、瑠香は岩城を見つめた。
「桜子さんって、どんな人です?」
「どんな人?」
岩城は首を捻りながらしばらく思案した。
「そうだな。昔に比べれば、仕事に真面目になったかな。やれば出来るのに、アイツは適当な所で切り上げるという、よく分からん癖があったから。」
「…今はどんな感じなんですか?」