眠り姫の唇
わけのわからない因縁をつけられても、瑠香はその性急な刺激に、反論出来ずにいた。
バスルームに響き渡る自分の声を聞きながら、キッと岩城を睨み付ける。
じゃあ大人しく後ろ向いてくれてたら済む話じゃないのか。
「…そんな目で見るな。壊しそうになる。」
熱にうなされながら、そんな物騒な事を口走り、岩城は瑠香を抱えながら決定的な刺激を与えた。
「声…我慢するなって。」
どうせ防音なんだからと呆れたように瑠香の耳に言葉を落としながら、促すように岩城は刺激を強める。
瑠香は自分の身体を支えられなくなり、不可抗力で岩城の首に両腕を絡めた。
揺れる水面に身体が溶けそうになる。
温かい湯と身体の境目が良く分からなくなって、瑠香はただひたすら岩城にすがりついた。
意味をなさなくなったバスタオルを岩城が掴み、ザバッと外に投げ捨てたのを合図に、岩城は本格的に動き出した……。