眠り姫の唇
「じゃあなんなんだ。」
岩城は瑠香の手首を拘束しながらそのまま壁に押し付ける。
腕を高い位置に上げられて、岩城に見下ろされると瑠香はおおいに焦った。
「瑠香。」
「……。」
「…言わないと後悔するぞ。」
そう鋭い瞳で威圧的に囁かれ、岩城は身を屈めていきなり首もとに噛み付く。
「…!」
瑠香は出かけた声を懸命に我慢し、慌てながら岩城を睨んだ。
「や、やめて下さい岩城さんっ、ここ壁薄いんですよっ!」
「へぇ、それはいいじゃないか。聞かせてやれ。」
そうニヤリと微笑むと、岩城は恐ろしい事を口にする。
「イイ声出せよ?」
岩城はいつのまに覚えたのか瑠香が反応に困る所ばかり攻めた。
困る。
…困るのに。
瑠香は流されかけている自分にも困惑を隠せない。