眠り姫の唇
「っ」
珍しく、唇ではなく身体ばかりに岩城の吐息がかかる。
どうやら口を塞いではくれないらしい。
「岩城…さ…」
「瑠香。」
「…っ」
ーーそんな声で呼ばないで。
その響きに何故だか瑠香は泣きたくなるのだ。
足腰に力が入らなくなり、かなり不本意だか岩城に凭れる形になってしまう。
これではまるで自分から欲しがっているみたいじゃないか。
「…やだ…!」
瑠香はパシンと愛撫する岩城の手を払い、拒否の言葉を放つ。
どうやらそれがお気に召さなかったらしい。
急に解放されたかと思ったらそのまま身体を担がれる。
「やっ!降ろして下さい!」
なんでこんな目に合わなくてはならないのだと理不尽に感じながら、次の瞬間瑠香の身体はドサッとベッドにおろされた。
「大人を舐めない方がいい。」