気がつけば愛でした
静奈は顎を掴まれ、上村に深くキスをされる。
「!やっ…」
「関谷部長の件、指示したのは俺だ」
「えっ!?」
「…俺はな、本当はこんな会社に入りたかったわけじゃない。俺の第一希望は鮫島グループだった」
「さめ…じま…?」
上村は話ながら静奈の首筋に口付ける。
静奈は必死にもがくが両手を頭の上であっさりまとめ上げられてしまった。
「やだ!上村さ…、嫌!」
お酒で呂律がはっきり回らない静奈をニヤリと見上げる。
「鮫島グループの専務と会ったのは偶然だった。たまたま飲み屋で話したオッサンがそうだったんだ。専務は言った。力を貸してくれたら鮫島に引き抜いてやる、と。」
震える静奈を余裕の笑顔で見つめる。
涙が止まらなかった。
「どうやって情報を探ろうか考えてた時、関谷が女とトラブったことを知った。ちょっと揺すぶりをかけたらあっさり従ってくれたよ。鬼の関谷だなんてよく言ったもんだよな。」
「そんな…」
静奈は関谷部長を思い出す。