秘密の片思い 番外編③
「その根拠は?」


「え……」


「ないだろ?今は日本でも物騒なの」


郁斗は笑いながら愛の鼻をつまむ。


「もうっ!鼻は摘ままないでって――」


「郁斗君、お帰りなさい。愛、早く上がってもらいなさい」


母親が顔を出し、愛に言いつけた。


郁斗はリビングに入ると、手にしていた豪華な花束を母親に渡す。


「もらったものですみませんが……」


「いいのよ。こんなに素敵な花束もらったのなんて初めてよ」


母親は嬉しそうに受け取ると、キッチンへ消えた。


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