【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
……そう、なのかな?
龍輝さんの強気な発言の裏側には、私の知らない弱さがある…?
あ、そういえば…、
「ずいぶん前に朔也さんが言ってました。
恋愛に関わらず、どんなことでも“気にしてねーから”って無駄にアピールするのがあの馬鹿男の特徴。って」
「あ、さすが朔ちゃん。 やっぱりそうなんだね。
顔や態度では気にしてない風を装って、内心メチャクチャ気にしてる。
自信たっぷりで言うからみんな気付いてないけど、アイツはアイツなりに悩んで苦しんでるのかも」
悩んで、苦しんでる。
…もしかして私は、知らず知らずのうちに龍輝さんを苦しめてきたのかも…。
「…もう何年も一緒に居るのに、私は龍輝さんのこと全然わかってないのかも…」
…龍輝さんのこと、理解していたつもりなのにな…。
「んー、すべてを理解するのは不可能だよ。
俺とアイツは中学から一緒だけど、その俺ですらわかんねーもん。
まぁ、単純馬鹿だから扱いやすいっちゃ扱いやすいけど。
でもさ、ヒトのすべてを知るなんて出来ないよ。
だから、そんなことで悩むのは無意味」
「…無意味、でしょうか…」
「うん、無意味。
わかんないものはわかんない。 知らないものは知らない。
それでも一緒に居て笑い合う。 それでいいんじゃないかな」
…それでいい。
…いいのかなぁ…。