君と、秘密の神隠し
「リリカ!!!」
彼が、はっとしたような表情で顔を左に向けた。
その横顔すら、彫刻のように美しい。
私も、その後に続いて顔を向けたい所だけど、本当に動かないのだ。
でも、見なくても分かる。
その、切羽詰ったような低い声は。
「リリカ!!大丈夫か?!」
弘樹。
ざっ!と、声の主―――――弘樹が金髪の彼を私の間に滑り込んで、震える私の体を抱きしめた。
まるで、彼が見えていないみたい。
数秒抱きしめたかと思うと、がっと肩を掴まれ、引き剥がすと私を精一杯睨んだ。
その眼光の強さに、びくりとなる。
「心配させんじゃねぇ!マジでびびったんだからな!」
「・・・あ・・・、」
いや、本当に見えていない・・・?
すぐ後ろにいるのに・・・?