身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「何をおっしゃるのです? あなたが王命は絶対だと、わたくしに教えたのではありませんか!?」


リーンが言い返すと、カリムの頬が歪んだ。

それは怒りとも、苦笑とも、区別のつきにくい表情で……。


「確かに。では、王がこうされたら?」


リーンが先ほど舐めた指先を、カリムは衣装の間から滑り込ませ、太ももを撫ではじめた。


「カ、カリムどの……それは、儀式のときだけではないのですか?」

「王がどこで花嫁を求めるかなど、決められている訳ではない。どこで求められても、あなたには応じる義務がある」

「でも……カーテンの外には」


室内にはカリムとリーンのふたりきり。

しかし、外には給仕をする兵士らが数人控えているのをリーンは知っていた。


「あ……待ってください。カリムどの、そこは」


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