身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「ラクダ? ラクダなら見たことがあります。ラクダに乗る兵士たちの姿も……」

「よく見てみるがいい。我らのいう“砂漠の舟”はただのラクダではない」


リーンが目を凝らすと、


「白……白いラクダ? なんて……きれい」


口からため息が零れた。

背中のコブはひとつしかない。だが、乳白色に輝く美しいラクダが、ひざを折り、座っている。


「“砂漠の舟”は精霊の使いだ。我らをオアシスに導いてくれる」

「オアシス……砂漠のオアシスに憧れていたの。本当に、わたくしを連れて行ってくださるんですか?」


カリムは思いがけず柔らかに微笑む。


「嘘は言わぬ。今宵は自然のオアシスに参ろう」


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