身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「いいえ……見当もつきません」
「では、こう言えばわかるだろう。お前の生まれる八ヶ月前まで、バスィールの大公はムタイル族のもとで半年ほど過ごしている」
当時クアルン王国はサクルの父王の時代だった。
少数部族の反乱が相次ぎ、血縁関係が遠のいていたこともあり、クアルンは小国バスィールの庇護に手が回らなくなる。
その隙を狙い、東の大国はバスィールに侵攻をはじめたという。
そんな中、大公はひとまず西に逃げ、ムタイル族に匿われた。大公妃と三人の王子は大公妃の実家に逃げ込んでいたらしい。
そして、サクルはきっぱりと言い切った。
「リーン、お前の身分は生まれたときから変わらぬ、シーリーン王女なのだ」
ひんやりとしたタイルの上に立たされ、リーンはサクルを見上げて尋ねる。
「大公陛下がわたしの父?」
「そう言っておる」
サクルは力強くうなずいた。
「では、こう言えばわかるだろう。お前の生まれる八ヶ月前まで、バスィールの大公はムタイル族のもとで半年ほど過ごしている」
当時クアルン王国はサクルの父王の時代だった。
少数部族の反乱が相次ぎ、血縁関係が遠のいていたこともあり、クアルンは小国バスィールの庇護に手が回らなくなる。
その隙を狙い、東の大国はバスィールに侵攻をはじめたという。
そんな中、大公はひとまず西に逃げ、ムタイル族に匿われた。大公妃と三人の王子は大公妃の実家に逃げ込んでいたらしい。
そして、サクルはきっぱりと言い切った。
「リーン、お前の身分は生まれたときから変わらぬ、シーリーン王女なのだ」
ひんやりとしたタイルの上に立たされ、リーンはサクルを見上げて尋ねる。
「大公陛下がわたしの父?」
「そう言っておる」
サクルは力強くうなずいた。