身代わり王女に花嫁教育、始めます!
指先で顎を捉え、そっと上を向かせた。彼女はさも嫌そうに顔を背け、しっかりと目を閉じている。 


(この茶番がいつまで持つか……楽しみなことだ)


その指で細い首筋を辿りながら下に向かった。鎖骨を伝い、胸の先端にたどり着く。彼はその部分を押しながら、焦らすようにゆっくりとなぞった。

それを左右で繰り返すが、娘は頑なに横を向いたままだ。


(もっと悶えてくれねば楽しめん)


カリムは娘の躯の反応には満足したものの、変わらぬ表情に不満を覚えた。


「もう……よろしいでしょうか?」


予想外にも落ちついた娘に、カリムは挑むように言う。


「いや、まだ肝心な部分を確認しておらぬ」


彼の指先はさらに下を目指した。


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