なみだのほし−Earth Tear Chlonicle−
背後に気配を感じて振り返ったとき、レネが感じたのは恐怖ではなかった。
どこに敵がいるか分からない闇の中で、なぜか味方がいるような気がしたのだ。
彼は、レネの家の屋根の上にいた。
「………あ」
目があった瞬間、驚いた。夕方、出会ったあの少年だった。
「……、お前……」
彼も驚いていた。月の無い真っ暗な中でも、そうと分かるほどに。
少年と一緒に、何か巨大なモノがいたけれど、気にならなかった。
彼は味方だと思えたから。
「…………」
「…………」
見つめ合ったまま、沈黙が続いた。
「…なんでうちの屋根にいるの?…」
先に口を切ったのはレネだった。
「…奴らがここに来るから待っていた…」
彼も同じ敵を待ってる。やはり彼は敵じゃない。
「…あたしは、待たないよ。こんなはずれに来るわけないから。」
驚いた顔をする少年に、レネは背を向けた。
「待つんだったらそこにいてもいいよ。あたしは、あいつらをやっつけに行くから。」