太陽の竜と闇の青年
「大丈夫大丈夫。これでもフウには何回も勝ってるから」


俺たちに有無を言わさずルウとフウは俺たちをクラウドと故のいるところに押し出した。


「大丈夫なのか?」


白虎が心配そうに俺をみてくる。


俺も眉をひそめる。


確かにルウには戦う能力が十分を保たれている。


だが、目が視えていないとなれば話は別になる。


「いざとなったら俺たちが止めよう」


俺が白虎につぶやくようにいうと、白虎は御意と言ってうなずいた。


その瞬間強い風が吹いた。


自然の風ではなく、フウとルウが同時に剣を交わした時の迫力の風だ。


「うわっ!」


フウがピョンッととんだ。


「ル、ルウ、本気だしてる!?メッチャ殺気らしきものがでてるんだけど!!」


フウが驚いたように言った。


ルウはにへらぁ、と笑った。


「いやぁ、本気ださないと負けそうで」


そりゃそうだ。


本気を出さなければどこから狙ってくるのすらもわからない状況なのだから。


ルウは無茶をしすぎだ。


「なら、僕も本気だすよ!!」


フウがグッと剣に力を込めたのがわかった。


そのとき、少しうつむいていた白虎が突然顔をあげた。


驚いて白虎をみると、白虎はルウを凝視していた。


「ど、どうしたんだ?」


俺がたずねると、白虎は目をまん丸にしたまま答えた。


「もしかして我が主はわざとにフウを本気にさせたのではないだろうか」


俺は首を傾げた。


なぜ強いフウをもっと強くさせる必要があるんだ?


俺が返答に困っているのをみた白虎はルウをみたまま言った。


「我が主は目が視えていない。だけど、気配で誰がどうしようとしているのか、何をしたいのかがわかる。だが、本気でいないフウの気配はよくわからない。だから戦いずらいと思うのだ。戦いやすくするために我が主はフウを本気にさせたのではないだろうか……」


……なるほど。


そうか。


ルウは初めからフウを本気にさせて戦わせるんだったんだな。


まぁ、そうじゃなければ勝てないだろうし。


研ぎすまされた殺気っていうものもあるしな。
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