太陽の竜と闇の青年
「よぉ!お前さんたち、久しぶりだな!」


マランはのほほんと私たちに挨拶をしてきた。


「マラン!何でここにいるんだ?」


フウがグラグラとマランを揺さぶる。


そのせいで私もぐーらぐら。


「フ、フウ!や、やめてぇー」


私が悲痛な叫び声をあげると、フウはやめてくれた。


「そ、そうだ!マラン、さっきの声聞こえたよね!?私たちはあの人たちを助けないといけないんだよ!!」


私の話を聞いたマランは頭を振った。


「あれはもうダメだ。もう死ぬ。俺でも治せない死に方だからな」


長い髪を適当にくくってテンガロンハットを被ったマランは絶対にそのテンガロンハットを脱ぐことはしなかった。


とろうとすると、すごい剣幕で怒られたことがあり、それからはマランの帽子をとることはやめた。


マランの顔は昔から変わらず整った顔をしていた。


そーいえば、髭をそったかな?


それにしても、ヘルには不老不死なんかいないって言ったけど、実際いるんだよねぇ……。


不老不死……。


「どういうことだ?」


壱が鋭い視線をマランに投げかけると、マランは首を竦めた。


「おぉー怖い怖い。あの人たちは嘆き死にだ。この国、いや地域に流行っている死に方さ」


「嘆き死に?」


私が首を傾げるとマランは、あぁとうなずいた。


「嘆き死にっつーのは悲しさに耐えかねて死ぬことさ。いくら俺の万能な腕でも人の心は開けない。俺は見えるものだけ治す医者だからな。心は無理だ。嘆き死にの病の菌は心にある」


……。


「ていうか何でマランがそんなこと知ってるの?」


私が直球に聞くと、マランはピクリと眉をあげた。


「まぁ、その話は後にしよう。ここは寒いだろう。こっちに来い」


私たちはマランに続いて路地裏に入った。


少し歩いたとき厩と小さな家がみえた。


「あそこが今俺が借りている家だ。厩に馬を入れてから入ってこい」


私たちはマランのいうとおりに従い、厩にハヤトたちを入れて家に入った。


家の中は質素だったけど、ホットミルクのいい匂いがした。
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